Linuxを中心とした話題を投稿予定。 使用ディストリビューションであるFedoraが中心になると思われます。http://oedipa.wiki.fc2.com/にてTips Wikiを公開してます。
2017年6月10日土曜日
[日常]IPv6+IPoEにすることで回線速度が10倍に!?
By NASA - http://spaceflight.nasa.gov/gallery/images/shuttle/sts-120/html/sts120-s-028.html, パブリック・ドメイン, Link
タイトルは実話です。まぁ、元が遅すぎただけなんですけどね・・・。
光回線で契約しているというのに1~3Mbpsしか出ないなんて、いくらベストエフォートと言えども詐欺なんじゃなかろうか。
とはいえ、こんなもん、根っこが混んでいたらどうしようもないのだろう、そう思って我慢していたのですが、さすがに10Mbpsどころか5Mbpsを切ってしまうようでは我慢ならん。どうにかならんのか、そうやって調べてみたら、どうもこのところNTTが光卸を始めた影響で、ただでさえ遅かったフレッツ回線が更に遅くなっているという記事が散見。
まぁ、真実はどうであれ、遅くなっているのは事実。3年ほど前にNGN網内のスピードテストをやったときは100Mbps程度出ていたのをうっすら覚えていたんだけれど、5月頭くらいに試したときには40Mbpsを切る始末。それこそ3年以上前のブログ記事なんて見てると、
「NGN網内のスピードテストで50Mbpsを切るようであれば機器の故障や光ケーブルの破損が考えられます」
なんて書かれていたり。つまり異常だよ、ってことなんですが、最近の記事では
「NGN網内も50Mbps出ないこともしばしば」
っていうトーンに変わっていました。NTTさんほんといい加減にしてくれよ・・・。
NGN網内がこんだけ混み合っているので、たとえ隼であろうとも100Mbpsを超えるなんてのは夢のまた夢なわけですが、それでも数十Mbps出ています。
それに対し、実際のスループットは数Mbps。この開きはどうにもならないのか、プロバイダをフレッツ系列ではないeo光かauひかりに変えるしかないのか?
そう、諦めの境地でふらふらとネットを泳いでいると、どうも混み合っているのはPPPoE接続の認証システムらしいということが見えてきました。
ユーザの数に対し、認証システムが追いついていない。ここがボトルネックになっているので、これを回避できれば早くなるという話。
ありそうな話ではある。とはいえ、そんなもん回避なんてできるのか?って思ったら、IPv6接続なら回避方法があるらしいではないですか!
So-netの夜間ネット接続が遅いので対応してもらった 1/2 | 雑雪帳
どうやらIPv6接続にはIPoEという接続方式が有り、こちらはPPPoE認証をせずにNGNに接続するということで、混雑を回避できるということらしい。もちろん、NGN網内よりも速くなるなんてことはありませんが、それでも10倍程度の速度向上が期待できます。
で、うちのプロバイダは上のリンク先同様、So-net(ただし光コラボレーション)で、IPv6は既に標準、IPoEはサポートに連絡したら手続きをしてくれるということのようでした。
追加料金は必要ないということでしたので、とりあえずやってみることに。2017年5月現在、So-netさんではIPoE接続は申し込みページとかを用意しているわけではなく、サポートに電話するなりメールするなりして伝えないといけないようです。まぁ、IPv6ってまだまだ認知されてなくて、ややこしいですもんね。。。
ただ、サポートに連絡したらさくっと対応してくれました。IPoEが速度改善に効果があることはSo-netさんも認知しているようで、「速度が遅い」という内容でサポートに連絡してきたユーザに、IPoE接続を案内するケースもあるそうです。私の場合は最初から「IPoE接続を試したい!」って連絡したので、「んじゃ手続きやるね、3営業日経ってからルータとか再起動して、IPv6アドレスが取得できるか確認してちょ」って旨の返信が来ました。スピーディな対応、So-netさんありがとう!
火曜日夜に連絡しましたが、返信が来たのが翌日の夜、そこから3営業日となると、水曜日を含めなければ木、金、月となるので、月曜日の夜からかなーって思ってたら、水曜日を含めてくれたようで、土曜日にはIPv6アドレスが取得できてました。ルータの再起動はしなかったんですが、大丈夫だったようです。
月曜日だと思ってたんで意識してなかったんですが、土曜日の朝、Androidのアプリ更新が来てたのでぽちっと更新掛けたんですよ。そしたらなんか妙にダウンロードが速い。気がしたんですね。いやーでも気のせいかな、たまたまかな? でももしかして・・・?って思ってルータの管理画面行って、ステータス確認したらIPv6アドレスがががが!
おー、なるほど、そういやGoogleのサイトは結構v6対応してたな!ってことで、アプリのDLも速くなっていたという話。体感できる程度に速度改善されているとは思ってもいなかったので、早速IPv6に対応したスピードテストサイト インターネット回線の速度テスト | Fast.com にて検証。それまで数Mbpsしか出なかったのが、まさかの25Mbps・・・!!! 10倍近く出てるやないか!
こうかはばつぐんだ!
いやー、ほんと驚きました。ここまでとは・・・。ほんとにボトルネックはPPPoEでした。ただ、この状態では残念ながら既存の、そして大多数のIPv4サイトには効果が出ません。IPv4のサイトはこれまで通り、PPPoEの経路でアクセスせざるを得ないからです。YouTubeとかはv6対応なんでさっくさくになってくれるんですけどねー。
で、これも解決策が有りまして。IPv4の通信がPPPoEを通っちゃうなら、IPv6でラップすればいいじゃない!っていうことで、それをやってくれるシステムが世の中にはあるようですね。いくつか方式があるようですが、So-netさんはDS-Liteという方式になるようです。
フレッツ回線が遅すぎる問題を IPv6/IPoE と DS-Lite で解決した - CUBE SUGAR CONTAINER
この機能を有効にするには、対応のルータが必要ということで、2017年5月現在ではBuffaloの上位機種が一番手っ取り早いようでした。私がこれまで使ってきたルータがBuffalo製品なので、わかりやすくて助かったかな?
ルータ自体はそろそろ買い換えるつもりだった(11nには対応していたが5GHz非対応)のですが、そこまでハイスペックのものは考えていなかったんですよねー。数千円のやつでええかーと思ってたんですが、それじゃ大多数のIPv4サイトは遅いまま。せっかく速くなるとわかっているし、まぁ長い目で見たらそう悪い投資でもなかろう、ということで無線LAN親機(Wi-Fiルーター) : WXR-1751DHP2 | BUFFALO バッファローをご購入。
設定自体はIPv6+IPoEだととてもかんたん。PPPoE設定が不要なので、LANケーブル繋いでほっとけば終了。IPv6アドレスをさくっと取ってきてくれます。この状態で、まずIPv6のスピードテスト。これまでのルータでも25Mbpsとか出たわけですが、ルータの交換によってなんと50Mbpsを叩き出すことも・・・! NGNの限界ギリギリ。いやー、スピードテストはスマホからWi-Fi経由でやってたんですが、5GHz接続にするだけでこんなにも差が出るんですね・・・。ルータの性能自体もあるんでしょうが、2.4GHzとはいえ11nでも数百MHzが規格なので、100MBps切るような現状だったら影響はないだろうって思っていましたが、さすが高級機。あるいは5GHzだと周囲の家もほとんど使っていないので干渉も少ないのでしょうね。何にせよ、買い替えた価値があったというもの。
続いて、IPv4でスピードテスト。こちらもv6同様、40Mbps程度を軽く叩き出してくれました!
こうかはばつぐんだ!(2回目)
いやほんとね、これまでの低速はなんだったんだ、って話ですよ。これだけの差が出て、回線契約の料金は全く同じですからね・・・。これまでたっかいたかい固定回線料金を支払っていたのが馬鹿馬鹿しい。ルータの出費はあるものの、すぐにペイできるでしょう。何よりストレスから解放されたのが大きい。1Gbpsの契約なのに1/10も出てないことに対してはほんと思うところはあるものの、数十Mbps出てくれたらYoutubeとかもほぼ不満なく閲覧できます。
一応、DS-Liteのデメリットとして、NATが使えないため、自宅サーバなどでポートを開ける必要がある場合はそれが使えなくなる、ということでしたが、サーバを運用していないので影響なし。nasneにtorne mobileから録画予約とかしてみましたが、問題なく実行できました。nasとしての外からのアクセスは試してないのでわかりません・・・。(写真とかはGoogle Photos使ってるので、nasへのアクセスは特に必要ないんですよね。)
ということで、IPv6+IPoE+DS-Liteサイコー!ってお話でした。
プロバイダにも依りますが、追加料金不要なら特に損はないので、やってみてもよろしいかと。
根本的な解決はNTTが設備増強することなんですがねぇ。固定回線なんてもうあんまり強化する気、ないんでしょうかねぇ・・・?
IPv6+IPoEで効果があるのって、単にこっちの道が空いているから、ってだけだと思うんですよねぇ。将来IPv6が当たり前になったらこっちもまた遅くなるんじゃないかなーと思っていたり。
とはいえ、少なくとも数年は戦えると思うんで、「フレッツおっせーよ!」って困っている方は試してみてもいいかも?
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