2006年3月6日月曜日

PSEって何ぞや?

今朝、ご飯を食べながらとくダネ!をぼ〜っと眺めておりましたら、PSEの特集が始まりました。
「はて、PSEってどっかで聞いたことあったようななかったような…。」
と思ってみてました。で、PSEに関するキーワードのひとつとして、
「情報の周知が不徹底だった」
というものがあり、ここでピーンときました。マイミク登録している方がつい最近、PSEがどうたらこうたらという記事を投稿してらしたんですよね。そのときはPSEなんてなんのことやらさっぱりで、
「PSEに関して情報があまりに公開されてない。リンクを載せただけでそれについて何もアナウンスしていないのに『ずっと公開してあったでしょ?』なんて詐欺だ」
みたいなことを書かれていたことだけ覚えてました^^;
で、
「はぁ、なんかあったのかな? でもニュースでもあんまり見かけないしなぁ…。果たして身近な事なんやろか?」
なんてあまり気にも留めてなかったんですが、今日のとくダネ!を見てちょっと吃驚。思っていた以上に身近な問題でした。
PSEっていうのは電気用品安全法という法律で、簡単にいえば
「消費者の安全を守る」
という観点のもと、基準をパスした証であるPSEマークがついていない製品は市場に流通させない、という法律です。これまではPSE製品の付いていない製品を輸入販売してはいけない、程度の内容でしたが、この4月(もうほんとにすぐそこですね)、PSEマークの付いていない製品の販売が全面禁止に改正されるそうです。というかされまして、施行されます。
「いや、基準をパスしてないんだからそりゃ売っちゃいけないっしょ」
っていうのはもっともなお話。元々海外から輸入される粗悪品が原因のトラブルを防ごう、というのが主旨だったんですが、PSEマークを付けるようになったのはなんと2002年。たった5年前です。それより以前の製品にはPSEマークついてないです。
で、それがどうしたんだって話ですが、意外とダメージでかいんです。PSEマークの付いていない製品はこの4月から売っちゃいけないことになりますから、早い話、5年以上前の電化製品は中古市場から消えてなくなるというわけです(フリマなども該当するかはちょっと私には分かりません)。自己責任でどうぞ、ではなく、違法ということになります。つまり、中古品取り扱い業者は、PSEマークの付いていない製品はもう買い取ってくれないということです。5年以上前の製品(テレビやビデオデッキ、冷蔵庫にステレオなど)は処分ということになります。
で、今は3月。4月から新生活をスタートされる方も多いかと思います。引越しも多い時期ですよね。なので必然的に中古市場が忙しい時期になる訳ですが、古い家電を売ろうと思っても逆に処分費用を支払って処分してもらう羽目になるわけです。中古ショップでは4月からは売れなくなってしまうPSEマークのない製品を捨て値で販売する羽目に。
で、それでも売れ残ってしまうものがたくさん出てくるでしょう。それらはどうなるかといえば、まだまだ使えるものであっても廃棄せざるを得ないわけです。なんか納得いきませんね…。
「勿体ない」
そう思いませんか? 「勿体ない」という言葉が注目される中で、リサイクルという概念からまるで逆行する今回の法改正の施行はちょっと納得できないなぁ。
これが十分に情報が周知徹底されてたら、もう少し違った結果になっていたとは思うんですよね。とくダネ!の特集曰く、中古業者の方々でさえ、改正法の施行が4月からであり、PSEマークの無いものが扱えなくなることを知ったのがこの2月や3月だというのですから。この法律を管轄する(って言葉であってるのかしら)経済産業省も情報の周知の不徹底についてはある程度認識しているようですけれど、施行が遅れるといったことはありません。
引っ越そうと思って、不要になったまだ使える家電を中古ショップに買い取ってもらおうと思って居られる方。今がもうギリギリです。実際もう買い取りを拒否しているお店がほとんど。逆に安い中古品を探そうと思っている方。同じく今がギリギリです。ある意味今は捨て値で販売されていますから、壊れるまで使いたいと思っているなら買いです。
2001年製と2002年製、生産時期がちょっと違うだけで中身はほぼ同じでも、この4月からは廃棄処分と中古市場。
政府のお偉いさん方、ごみの不法投棄を誘発するようなことして、ほんとに大丈夫かい???

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