ことの始まりは金曜日。修論も終わり、余裕ができたということで、「余裕ができたらやりたいこと」のうちの1つ、Vista(64bit版)をインストールしてみることにしました。
見た目重視の私に取って、Vistaはそこそこ魅力的なOS。まぁ見た目だけなんですが(ぉ で、どうせVistaにかえるなら64bitだろうってことで。
まず家に帰って、データのバックアップ。最近はexe単体で動作するアプリを中心にしてましたのでProgram Filesがなくなっても案外困りません。foobar2000のコンポーネントのバックアップとか、Rain系のスキンをProgram Filesから取ってきたくらいですね。
また、各種アプリケーションの設定ファイルなどを%AppData%から取得(Winの環境変数。確かこれであってたはず。通常はC:\Document and Settings\hoge\Application Data\だったかな)。Firefoxのアドオンやらキャッシュやら、またSkypeのメンバーリスト、その他もろもろの設定ファイルをバックアップ。Vistaでどこに置くのか分かりませんでしたが、まぁパスが変わっても使えるだろうということで。
そんなこんなでバックアップはすぐに終了。VistaのインストールDVDをセットして再起動。
Vistaのインストーラが立ち上がり、プロダクトキー入れてインストール先の選択へ。
ここで諸悪の根源となるトラブルが!
バックアップを取ったので、XPを吹っ飛ばします(フォーマット)。フォーマットはすぐに終了(ま、たったの26GBですしね)。そしてそのボリュームを選択し、「次へ」をポチっとな。
Vistaインストーラ「インストール可能なシステム ボリュームがありません」
・・・はい?
あら、ちゃんと選択できてない? もっかい選択。
・・・以下同文。
???
おいおい、何の冗談だい? 大体、XPそこに入ってただろう?
とはいえこのままじゃ埒があかないので、一旦インストール作業を中止してFedora起動。件のメッセージを元にぐぐる。するとこんな内容がヒット。
"インストールしない方のHDDを外したら先に進みました"
んなわけあるかい。
Vistaだぜ? 天下のM$だぜ? FedoraのAlpha版とかそんなんじゃないんだぜ? 金取ってるOSだぜ?(いや今回私はアカデミックアライアンスを利用していますが) 今時HDDが1台だけじゃないとインストーラがうまく扱えませんなんてあるわけねーよw
そう思って他にも色々と探ってみると、
インストールしようとしているパーティションがアクティブになっていないかもしれません
とか、
Vistaのインストーラによるフォーマットだと失敗します。PartitionMagicとか、QtPartedを使ってフォーマットしましょう
とかが出てくるわけですよ。つーか、意外とこの症状に悩んでる人いるのねと。
ついにはM$のサイトも引っかかりました(ぇ
まぁM$のサイトには「HDDの故障かもしれません。あるいはHDDを1台だけ接続して試してみてください」みたいに書いてるわけですよ。M$のサイトにまで書いてあるってことは仕様ですかね?
ただ、それ以外に、上にもあるように該当パーティションが非アクティブかもしれないからアクティブにしてみろってことが書いてありました。
注意!ここから書く内容は絶対に真似しないでください!
やり方としては、インストールDVDを起動し、インストール先を決定するところまで来たらShift+F10を押してコマンドプロンプトを開きます。
そこで"diskpart"というコマンドを使ってインストールするパーティションをアクティブにするという単純なものなんですが、それでもダメな場合、最終手段として
"clear all"
を実行してみて、と書いてありました。これで構成が初期化されるよ、と。
で、diskpartコマンドにて該当パーティションを選択し、"set active"とアクティブにしたんですがうまくいかず、最終手段と書いてあった"clean all"を実行したんですよ。
えぇ、もうなんとなく想像つきますよね?
HDDが全消去されましたOrz
私は今HDDを80GB(SATA)と120GB(ATA)で構成してるんですが、よりにもよって120GBを全部吹っ飛ばしていきました。120GBのうち、80GBがLinuxでした。/homeのパーティションですね。
はい、私の生活データが吹っ飛んでいきましたよっと。
残りの40GBのうち、30GB弱がVistaに割り当てようとしていたパーティションで、10GBちょっとがWinのデータ置き場となっていました。ゲームとか置いてたとこです。30GBはそもそも吹っ飛ばしたのでどうということはないですし、ゲームもまぁ死守したいほどでもありません。
不幸中の幸いだったのは、生活基盤である音楽データが無傷で残っていたこと、さらにLinuxのシステムも無傷だったことです。また、Winのバックアップデータも無傷で残りました。HDDを2台積んでおくもんですね。
これが金曜日の26時の出来事です。あまりのショックに不貞寝しました。
確かにLinuxのhomeディレクトリが吹っ飛んだのは悲しいです。でも、音楽はまるごと残ってますし、システムもまるごと残っています。Linuxの方の復旧は簡単そうだと思いました。また、HDDを吹っ飛ばしたのだからVistaのインストールもできるでしょう。
が、それが甘かった。
土曜日、朝ご飯を食べてから再度Vistaのインストールに挑戦。新規にパーティションを切り直してもやっぱり「インストール可能な(以下略」が出やがる。
もうこうなりゃ仕方ない。SATAのケーブルを引っこ抜く。
・・・あっけなくインストール成功Orz
信じらんねぇ。Vistaだぜ? 最新OSだぜ?
Velnir(今はおーりおーるだっけ?)は言いました。
「あれは開発者でさえ”史上最低品質”って言われるOSだぜ?www」
・・・、あぁ、身をもって感じたよ。つーかOS以前の問題だがな!
120GBの犠牲を払い、Vistaのインストールに成功。バックアップデータはSATA側にあり、それはケーブルを外している状態なのでデータの移行作業はできません。仕方ないのでVistaの更新を掛けることに。
おー、あるわあるわ。51個の更新。結構時間もかかりますので、そのうちにGoogleパックでインストールが必要なアプリをインストール(あれ便利ですね。おかげで私に必要なパッケージはあらかた揃いました)で、51個の更新をインストールしたので一旦シャットダウン。
いい加減、再起動前提のOS作りってやめないか。って思うんだけどなぁ。
で、SATAをつなぎ直し、Linuxの復旧作業へ。ATA側にマウントしていたパーティションはマウントできませんので、Fedoraのレスキューディスクにて/etc/fstabを編集&再起動。Fedoraは問題なく起動し、/home用のパーティションを生成してデータをコピー。/etc/fstabを元に戻して再起動。
これにてとりあえずLinuxの準備は完了。そこからちまちまと個人的な設定を復旧。メールデータが全部吹っ飛んだのが痛かったです。まぁ、困るのは古いサービスであって、最近のサービスへの登録はHotmailかGmailに行っていたため、実際にはそんなに困らないんですけれどね。ここ最近、データをネット上に置くようにしていてほんとによかった。Webサービス様様であります。
意外だったのがAmarokの楽曲管理能力。吹っ飛んだ影響で個人ディレクトリの構造が変わりまして、「Download」とか「Music」、「Pictures」とかのディレクトリが作られるようになったんですよね。
今まではRH9の頃からのhomeディレクトリ構成だったのでパスを変更するのも面倒だってことで利用していなかったのですが、吹っ飛んだこともあり、音楽データはMusicからたどれるように変更したんです。
よって、過去にAmarokが管理していたパスと異なる状態となりました。プレイリストなどは$HOME/.kde/share以下に保存されていたので吹っ飛びましたが、アルバム情報等はMySQLにて管理していたためそっくり残っていたんです。
けど、曲データのパスが変わったから、その残ってる楽曲情報と一致しないんだろうなーと思っていたんですが、コレクションを再構築したら、なんとアルバム情報はさにあらん、スコアや再生回数まで再現してくれました!
いやー、絶対無理って思ってたんですけれどね。あー、スコアも全部0やから、「最近聴いていない曲」ってのもあんまり役に立たなくなるなーとか思ってたんですが、これは思わぬ拾い物でした。MySQLでの管理は面倒くさいですが、やっとくもんだなと。
そんなこんなで、復旧した現在のデスクトップがこちらです。えぇ、みっくみくですが何か?(ぉ
見た目にはもう以前と遜色ないくらいになりましたね。なくなったデータのうち、どのくらい大切なデータがあったのかってのがもう今となっては分かりません。普段使ってないくらいだから多分勿体なくて捨てていなかったデータだとは思いますが^^;
で、Liuxの方は割合すっきりと復帰したんです。
が!
Vistaはこれで終わりません。Linuxも一息ついたのでWinの方の環境も整えようと再起動したのが運の尽き。
再起動し、Vistaのログイン画面に到達したらログイン直前で
「プログラムの構成を更新しています」
はい、ここで1時間程度足踏み。51個も更新したからでしょうね。更新作業にバカみたいに時間がかかる。30分待っても終わりそうになかったのでお風呂に入りました。
で、風呂から上がったらLinuxのログイン画面が。
どうやらさっきの更新の最後で再起動した模様。私の構成ではデフォルトでLinuxが起動するので、Fedoraのログイン画面だったというわけ。
つーかいい加減再起動前提のOSやめようぜとか悪態つきながら再起動。そしたらまた
「プログラムの構成を更新しています」
とか出てこれまた小一時間放置を喰らうわけですよ。ふざけんなと。
で、また再起動したんでVistaを選択して起動しようとしたらトラブル発生。
「ほにゃらら(名前忘れた)が壊れているため、起動できません。起動ディスクから修復を行ってください」
おま、更新処理でなんでブートプログラム破壊してんだよ!!!
というわけで仕方ないので修復作業開始。
が!
インストール済みのVistaが見えていない。選択肢に出てこない。
そう、他のHDDが刺さっているからです。おま、ほんといい加減にしろよと。
辟易しながらもSATAのケーブルを抜いて修復作業やり直し。
今度は見えてるし。修復作業も完遂するし。
マジ信じらんねぇ。
修復も終えてなんとかVista起動。ログイン画面にたどり着き、パスワード入力。
「パスワードが間違っています」
んなあほな。
再度入力。
「パスワードが(ry」
え?とか思ってよく見たら、なんとキー配置が英語配置Orz 記号の位置が違っていたためにログイン失敗。
つーかなんでいきなりキーボードのドライバが違うものにすりかわっているのかと小一時間問い詰めたい。
記号の位置を調べてなんとかログイン。そんでもってデバイスマネージャで確認するとなるほど英語配置。ざっけんなてめーと。
そっこーで日本語キーボードに変更してシャットダウン(つかこんなことにも再起動がいるとかほんとふざけんな)。SATAをつなぎ直し、Vista起動。で、なんか更新がまた来てるって見てみたら、なんと42個。
と言いますか、さっきの51個のうち、9個しか当たってなかった状態でブートプログラムが破壊されたみたい。それか9個まで当てた状態に復帰されたかいずれか。いずれにせよ、私の数時間がパーとなりました。
また同じ轍を踏むのもいやなので、更新はひとまずおいて環境構築開始。が、この時点で26時を回っていたので寝ることに。復旧作業は時間がかかると思ってはいたものの、Vistaの理不尽さに泣きが入りました。
で、日曜日。今朝ですね。Vistaの環境構築開始。SATA側にあるバックアップをVista側に戻すだけの簡単なお仕事。ただ、「Sendto」とか、「ApplicationData」とかの場所がずいぶん変な所に移っていてびっくり。SendToはちょくちょく入れたりするのでショートカットを作っておく方が便利かも。
FirefoxはApplicationDataを移してやるとXPの状態を完全再現。アドオンも入れてある状態になりました。キャッシュとかもろもろも全部復帰。ブラウザが完全復帰してくれると気楽ですね。パスワードとか忘れてるところも多々あるので(ぇ
またその他のアプリも順当に復帰。foobar2000だけは最新版がちょっと今までと違っており、コンポーネントやらを移したら起動できなくなりました。ので初期状態のまま放置してます。それでも使いやすい状態に進化してたのでよしとしましょう。まぁ窓はどうでもいいしね(ぇ
また、RainmeterはCPUデータを取得できなくなってました。イベント取得の方法が変わったのかもしれませんね。また、ドライブレターも変更されましたので、Rainmeterは封印することに。そのうち気が向いたら作り直すかもしれませんが、Rainmeterは更新が止まって久しいですし、VistaのガジェットやらGoogleガジェットやらがあるために、存在意義が薄いんですよね。
ということで、窓はおざなりのまま今も放置してあります。更新を1個1個ちまちまと当てていったりしてたんですが、ほぼ毎度のごとく再起動を要求されますし、ログイン前に更新を完遂する仕様も気にくわない(まとめてやるとログイン前にずっと待たされる)のでSP1が出るまで放置することにしました。
Vistaのパフォーマンスそのものは満足してます。一番スコアが低かったのがゲーム用のグラフィクスで4.3だったのは意外でしたが。GF7600GSってそんなもんなんかしら? まぁAeroが問題なく動作してましたんで気にはしてないです。XPに比べて起動は早くなりましたし。
ただ、それがVistaのSuperFetchによるものか、32bitから64bitに変更したことによるものか、あるいはAeroによるものかははっきりしてません。XPのときにはVista'ishな見た目を作るために無茶してましたからねぇ。XPの起動が遅いのは当たり前だったとも言えますが^^;
にしても、Vistaの品質というのは確かにひどい。見た目に文句はないけれど、ログイン前に更新を完遂する仕様はどうにかした方がいいんじゃなかろうか。更新が山ほど溜まった人はログインすら許されず、しかもログインすることなく再起動する場合もあります。小一時間待たされた挙句。
なんかSP1は不具合が出て延期になってるし、Meの悪夢再来か?
あ、ちなみにHDDを複数台つないでいてもインストールができた人もいるみたいです。エセ整備士は問題なかったといってました。
まぁ、私の構成は確実にアブノーマルなんですけどね。ブートシーケンスとしては、通常時SATAのMBRにセットされたGRUBが起動します。Linuxを起動するときはシステムがSATAにあるのでどうということはないですが、Winの場合、ATAにインストールされているのでチェーンローディングでGRUBからATAのMBRが呼び出されます。そこからXPのNTOSLoderが呼び出されていました。Vistaになってブートローダが変わったんですが、そいつは
一応、VistaのブートローダにGRUBを流し込むことは可能であり、それもやってるんですが(今までのようにboot.iniを直接書き換えられなくなった。んっとに面倒くさい)、そいつを経由してFedoraを起動するのがなんか癪。GRUBからの起動としています。
とりあえず、私のM$嫌いが加速したことだけは間違いありません(笑)
もっとも、私は元々アンチM$ですから、立ち位置としては以前とそんなに変わってません。Vistaの見た目は好きですし、パフォーマンスは確かに向上した(それは64bitの恩恵かもしれないけど)わけですし。
ただ、XPに不満なんて持ってないけど、Vistaは新しいんだし入れてみようかって思った人はがっかりするでしょうね。アンチとまではいかなくても、Windowsを嫌いになる方向へ立ち位置が変わっちゃうかも。というか、XP延命を強く望むとかw(事実、大学の友人はVistaからXPに戻してたり。XPマンセーだそうでw)
とりあえず、SP1が出るまでは人柱版並の気持ちでいないとだめかも。そんなんでいいのか?とは思いますが^^;
また、64bit版のVistaですが、プログラムメニューに登録されているプログラムが32bitなのが解せない。IEのみ64bit版がプログラムメニューに登録されていましたが、他のは登録されていませんでした。ちゃんと存在はしてます。WMPやらWindowsカレンダーやらWindowsMailやら。なのになんで32bitを並べているのか理解に苦しみます。64bitの方が基本的にパフォーマンスが高いんですけどねぇ。WMPはまぁDLLの関係上64bitだと扱いにくいのかもしれませんが。
64bitアプリの普及度から言うとLinuxの方が圧倒的だなと言う感じです。Linuxの方は64bit版をインストールすると大半が64bitで提供されます。ffdshowが64bitで提供されるため、xineなんかも64bitで問題なく動作します。Flashも64bit版Firefoxで動作しますし、ここんとこはIEにも見習ってほしい所。というかAdobeが早いとこ64bit版Flashを出してくれないかなってところか。
Vista、特に64bit坂なんてほんとひどい出来です。これなら確かにXPの見た目をVistaにしてた方が使い勝手がいいでしょう。XPの完成度が高いと考えるべきなのでしょうかね?
とにもかくにも、今後のVistaの改善を強く望みましょう。ひとまずHDDを2台接続していても問題のないようなインストーラを提供してくださいホントに。
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ドライブの構成が変になるからHDD1台だけでインストールしたかも.
まぁ最新のWINDOWSなんてそんなもんだって.2000も最初はドライバがまったくなかったし.
Meは論外.XPは案外そんな不具合って少ないかもね.
環境がごちゃになるとだめなのか?95,98なんかも16bitと32bitの混在が結構問題(システムリソースとか)になってたり.
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aokingも2台繋いでいたらアウトだったらしい。それってどうなのよとか思うけどさw
64bitだから出る不具合なのかねぇ?
64bitへの対応度"だけ"で言えば、Linuxの方がよっぽど優れておりますな^^;