2008年5月25日日曜日

[Linux][Fedora][KDE4]Fedora9 所感 その3

さて、その3ではKDE4について書こうと思います。これは結構広範囲になると思うので、分割してお届けします。
まず前半ではKDE4の新機能であるPlasmaとPhonon、Solidについての話題です。
後半ではKDE3との差異などについて書いていこうと思います。
これに限った話ではないですが、KDE4は4.1で安定版と考えており、KDE4では提供されない機能などもあります(各種設定ツールなど)。予定ではKDE4.1は夏頃となっていますので、安定した移行を考えておられるならKDE4.1がリリースされ、それが所望のディストリビューションに取り込まれてからがよいのではないかと思います。
それではまずPlasmaについて。KDE4ではデスクトップ上のUIに関する機能をできるだけ「ウィジェット」と言う形で提供しています。KDE3で「パネル」と呼ばれていたタスクバーや、デスクトップの背景、そしてデスクトップ上のアイコンもウィジェットであるPlasmaで構成されています。
こうすることでどんなメリットがあるのかまでは理解できていないのですが、そうなっています^^;
で、このウィジェットを管理するのがPlasmaというプログラムで、ウィジェットはplasmoidと呼ばれます。ウィジェットについてはplasmoidviewerコマンドで実行します。最初からある程度のウィジェットは用意されており、デフォルトでは画面の右上にウィジェット追加用のウィジェット(分かりにくい日本語だな^^;)が表示されています。また、デスクトップ上での右クリックメニューにも「ウィジェットを追加」が用意されています。そこから様々なウィジェットを追加することができます。
デフォルトではタスクバーやタスクトレイ、時計などの機能の他、Twitterや辞書なんかも用意されています。
これ以外のウィジェットを追加する方法は2つあります。1つはplasmoidウィジェットを追加する方法。そしてもう1つはSuperKarambaのウィジェットを追加する方法です。
ただ、私はその両者において失敗しているため、これからの説明は参考程度に留めてください。晴れてうまくいったならば、ぜひともご一報を。なんでうまく行かないかよく分かっていないんですよ・・・::
まぁ泣き言はさておき、まず前者のplasmoidウィジェットを追加する方法についてです。KDE-Look.orgに行けばウィジェットが色々と転がってます。これは2つめの方法であるSuperKarambaも同様です。
ここで実行したいplasmoidをDLします。ただ、私もDLしてから気付いたのですが、基本的にはソースのtarボールです。
・・・、SuperKarambaなどのようにスクリプトだと思ってたんですよね、えぇ。そしたらガッチガチのC/C++でした。ウィジェットとして実行する前に、自分でビルドしなくてはいけないものがほとんどです。モノによってはバイナリも置いてありますが、Ubuntu用がほとんどで、Fedora用のモノを見つけることができませんでした。探せばあるんでしょうが・・・。
で、そのビルドの方法ですが、大体どれも同じようです。落としてきたtarボールを適当なところへ展開し、以下の内容を実行します。作業パスは適当に読み替えてください。
$ tar xvzf plasmoid.tar.gz
$ cd plasmoid
$ mkdir build
$ cd build
$ cmake -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=/usr/lib64/kde4/ #32bitの場合はlib64をlibに修正
$ cmake ../
$ make
$ sudo make install #sudoユーザを設定していない場合、su -c "make install"を実行

以上です。はい、ぶっちゃけ面倒くさいです。開発パッケージが必要になりますし、エラーも結構出ます。そのエラーメッセージを元に必要なパッケージを類推したり、あるいはソースにてを出せる人でないとしんどいと思います。
そのうちバイナリも増えてくるとは思いますが、plasmoidの追加はあまり楽ではないということですね。あまりのしんどさに全私がビックリですよ^^;
次に2つめの方法、SuperKarambaのウィジェットを利用する方法です。こちらの方が明らかに楽です。
と言うのも、SuperKarambaを実行したら自動的にplasmaによって実行されるようになっているからです。
ただ、何らかのバインディングが行われるらしく、きちんとそれ用のバインディングパッケージが入っていないとうまく動作しないようです。私はamarokerを動作させようとしたんですが、何か足りなかったらしくエラーで起動しませんでした。kdebindingsは入れたんですけれどね・・・。ちょっと原因は不明です。まだ他のskzファイルは試していないので分かりませんが、plasmoidよりはハードルが低いと思います。こちらについてはビルドとかはいらないですしね。perlやらpythonのスクリプトをガンガン使っているウィジェットは怪しいカモです。
逆に、それらのスクリプトはほとんど使って居らず、themeファイルだけでどうにかしているウィジェットなら簡単に動作すると思います。試していないので滅多な事は言えないですけれど^^;
まぁ、デスクトップウィジェットを使いたいならCompiz+Screenletsの方が無難だと思います。あっちもSuperKaramba使えるようになりましたしね。ただ、Compiz動作が前提なので、そこだけがネックです。はやいとこnVidiaドライバこないかしら。
続いて、新しい音楽フレームワークであるPhononについて。これに関しては私はマイナス要素を見つけていません。べた褒めします(笑)まぁこれまでaRtsが酷すぎたというのもあるんですけれどね^^; まだ一部のKDEアプリはPhonon管理にはなっておらず、aRts経由やあるいはその他の方法でもって鳴らす必要がありますが、大半は対応済みなので大丈夫ではないかと思います。
また、以前の日記で「Knotifyの音がなんか速く再生される」って書きましたが、それも原因が分かりました。まず、Phononは関係ありませんでした。Phononに対応していないKonversationが、aRts経由でKnotifyの通知音を鳴らしていたのですが、aRtsが周波数を48kに設定していたのが原因でした。
以前はこれで何の問題もなく鳴っていたんですけれどねぇ。pulseaudioが44.1kHzでサウンドカードをキックして、カードから「48kHzじゃねーとダメだぞ?」って蹴り返されて48kHz動作していたからだと思っていたんですが・・・、Fedora9からは動作が変わっているのかも。自前のdefaults.paファイルで起動して確認してみますかね。まぁ今回の問題は
$HOME/.kde/share/config/kcmartsrc
のファイルを手動修正する事で解決しました。KDE3系ではaRtsの設定画面があったんですけれどね。KDE4ではなくなってしまったので手動でやるしかないと。そのうちPhononに対応していくでしょうから、aRtsも捨て去られるときがくるのでしょう。私は捨て去りたい(笑)
続いてSolidについて。これはKDE4で新しく登場したデバイス管理用のフレームワークで、詳しい原理などについてはまだ理解していないのですが安定性やら何やらがとても向上しているそうです。実際、PnPデバイスの管理は視覚的にわかりやすくなりました。タスクバーにあるPCのアイコンをクリックすると現在接続されているPnPデバイスが表示されます(キーボードとかマウスは表示しないっぽい? 私のがPS2だからかな?)。以前はUSBメモリなどを挿したらWinみたく自動再生等の選択メニューが出てきましたが、KDE4では出てこないようです。これには賛否両論あるかもしれませんね。私はいらないと思っているのでありがたいです。このPCアイコンからデバイスを選択したら、そこから規定の動作は可能です(ファイラで開くなど)。もっと細かく制御する方法もあるとは思いますが、ちょっと分かりません。
さて長くなりましたが、まだKDEの話題は続きます。次のエントリにどうぞ!

0 件のコメント:

コメントを投稿