2005年1月13日木曜日

発明の対価、6億円は高い?安い?

このニュースは様々な場面で波紋を呼んでいますよね。
私も理系の端くれ、将来エンジニアを目指す人間としてやっぱり、気になるニュースではありました。
率直な感想を言うと、「妥当と言うには少し安いとは思うが、200億円はナンセンスでは?」といった感じです。
このニュース、人それぞれで受け取り方が全く異るのでは無いかと言うものですが、少なくとも、当初の日亜化学の対応がまずかったということは確かだと思います。
契約で決まっていたのなら文句も言えないでしょうが、発明に対する契約の「対価」がわずか2万円ではとうていすまされないことは言うまでもないでしょう。
私はこのニュースを見たとき、「200億円はさすがにありえないよな、だってこの人(中村教授)が開発研究をすることができたのも、会社があってのことだし。会社は開発に失敗したらその損害と言うリスクをおっている。その損害を個人に押し付けると言うことは通常しない。となると、2万円は安すぎるにしても、200億円はオーバーではないか?発明の対価6億円は、まぁ少し安いとは思うけれど、それなりに妥当ではないか…?」 と感じました。
ただ、いろいろ調べてみると、少し様相が異って来ます。日亜の中村氏への待遇が非常に劣悪であったと言うことです。ただ、これは中村氏の主張によるものなので、絶対的な真実であるかは分かりません。ただ、今までの日本の起業体質からすると、あっても不思議ではないかな、という感覚でした。とは云え、当時の日本の起業の慣習を差し引いても、礼遇であったと感じざるを得ませんでしたが。詳しくは僕が会社を訴えたわけ僕が会社をやめたわけを参照してみて下さい。
ただ、これが日本の企業に対して大きな風穴を空けたことは確かだと思います。今まであまり評価されなかった面に対して評価しよう、と言う動きができつつあるのは事実ですし。
最初、8億円の支払で合意、に対して怒り猛る中村氏の記者会見の様子をニュースで見たときは「ちょっとこれは印象悪いよなぁ、ノーベル賞の田中耕一さんと比べるとイメージが悪い…。まぁ、日亜が島津製作所のようにすばやく正当な対応を取っていればこうはならなかったんだろうけれど…」と思ってました。ただ、今日もう少し突っ込んで調べてみて、日亜の待遇なんかを知った後では、あれくらい怒るのも分かる気がしました。
金額の正当性はちょっと私には分かりません。ただ、今まで正当に評価されて来なかった部分が評価されようとしている、それを加速した中村氏の影響は大きかったと思います。誰かが、声を上げなければ行けなかった。あえて、大声を張り上げた中村氏の勇気はすごいと思います。
…、さて、年間100億円程度の利益だった会社を1200億円の利益を生む会社に変えた発明への対価、6億円は安い?高い…???

4 件のコメント:

  1. ヒーロー待望論

    各種報道で伝えられている通り、日亜化学とそこの元社員中村修二氏が争った青色発光ダイオード(LED)の発明対価の問題は約8億円の支払いで和解しました。あの200億円の支払い地裁の判決が出たのが去年の1月末で、その頃ちょうど就職活動の時期だったので、2月に東京で

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    6億は安いかなって気もしますし、こういう体質のままだと
    有能な科学者は皆さん海外へ出てしまいますよね。
    最初にちゃんとした契約をしておかないと。

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  3. うんちく vol.212 発明

    青色発光ダイオード(LED)のを開発した中村修二教授(米カリフォルニア大サンタバ...

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    るきゃさんこんばんわ♪
    日本は技術立国ですしねぇ、海外に優秀な方が流れてしまっては国益にも関わりますよね。
    きっと、これからいい方向に進んでいってくれると信じています。

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